『事業継承のあり方と経営・人事戦略策定の方向性
~中堅・中小企業の成長戦略に向けた存立基盤強化のために~』
「次世代経営者のための経営・人事戦略研究会」
(座長:奥村太加典 本会副会長 奥村組社長、アドバイザー:佐竹隆幸兵庫県立大学教授)
顧客価値創造経営の重要性
企業は、顧客、地域から支持される組織づくりを行っていかなければならない。まず、そのためには、「顧客は何を求めているか」から考えてサービスを構築すること(マーケットイン)を基本に、顧客の期待水準を上昇させながらその期待に応える「顧客価値創造経営」を実現させることが重要である。
また、経営者は企業が地域経済社会の一員であることを自覚し、強い経営基盤を構築することにより自社が存続・発展することが最大の社会貢献である点を認識する必要がある。
次世代経営者に必要な企業存立維持・強化のための課題
次世代経営者は、企業内組織に醸成された「企業文化」を打破していきながら、次のように取り組んでいくべきである。
第1に、経営指針(ビジネスプラン)を作成し、組織の歩む方向性を従業員に明示する。
第2に、経営者としてのリーダーシップを発揮する。第3に、従業員にモチベーションを付与しながら従業員と 価値の共有を目指す。
さらに、中堅・中小企業が存立維持・強化を図っていくために第二創業の必要性が主張されるが、これは経営戦略の新しい「仕組」をつくっていくという意味で経営革新とも言われる。ただし、単に技術が優れているだけでは経営革新とは言えず、「テクノロジー」と「マネジメント」の両者をともに融合させることで事業や経営能力の向上、技術の革新を推進できるという考え方であるMOT(Management of Technology)を導入することが重要となる。
つまり、次世代経営者は、「顧客価値創造経営」の重要性を踏まえ、この視点からビジネスモデルを形成し、ビジネスプランを社会的に認知させ、企業の社会的役割と社会的責任を明示しつつ自社の存立維持・強化のために「第二創業=経営革新」を進めていくことが肝要である。
経営者協会メリットの活用~経営者協会版ソーシャル・キャピタル~
経営者協会会員企業間の人間同士の信頼関係をより強固なものにしながら、経営者協会をより豊かな経営体験の交流の場として活用し、さまざまな経営のヒントを掴むことができ得る。さらに、そうしたネットワークを通じて個々の企業が発展することにより地域経済の活性化に貢献することが可能となる。
中堅・中小企業こそが地域経済の担い手であり、その活性化は、「仕事づくり・人づくり・地域づくり」につながる。これができる集団がネットワーク・信頼関係を基盤にもつ経営者協会である。



